私は筋トレを3年続けておりトレーナー経験もあります。
そんな私が論文をもとに筋トレ中セット間のベストな休憩時間について詳しく解説していきます。
「筋トレの時どのくらいでインターバルすればいいのだろう?」
「筋肉にベストなセット間はどのくらいなんだろう?」
このような疑問をおもちですよね。
実はこのセット間を意識するだけで意識しないよりも筋肥大率が上がるんです。
ここではベストなセット間を論文をもとに解説していきますので確実性が高くなっています。
ベストなセット間とともに筋肥大を目指していきましょう!
・筋トレ中のセット間が知りたい
・休憩時間はどのくらいがベストなのか知りたい
・正しいセット間を知って筋肥大を目指したい
目次
筋トレの効果を爆上げするセット間
みなさん筋トレをしていると正しいセット間は
30秒なのか? 1分なのか? 3分なのか? 5分なのか?
とどのくらい休憩時間をとればいいのかわかりませんよね。
しかしこれはもうすでに結果が分かっていまして2017年にビクトリア大学が「セット間の休憩と筋トレの効果に関してのメタ分析」を発表しました。
つまりどのくらいのセット間休憩が筋力増強、筋肥大をすすめるのかを示した研究です。
The purpose of this study was to investigate the effects of rest interval (RI) length on bench press performance in subjects with disparity in maximum strength,,,,
結果からお伝えすると性別や筋トレ歴によって異なります。
<筋トレのセット間休憩時間>
女性の場合 | 男性と比べて短めの休憩時間でいい |
筋トレ初心者の場合 | 1~2分 |
筋トレ中級者以上の場合 | 3分程度 |
このようなかたちになります。
・なぜ女性の場合は男性と比べて休憩時間が短めでいいのか?
女性は男性よりも筋代謝の速度が速く、短い時間で筋回復を狙えるということから、短期間の休憩で、筋トレの効果を最大限まで発揮できるからです。
・筋トレ初心者はなぜ筋トレ中級者と比べて休憩時間が短めでいいのか?
トレーニング初心者というのは、無意識のうちに、低強度の負荷を選びやすいことから、短い休憩時間で筋トレの効果を得られるからです。
<筋トレの経験別>
筋トレ初心者 | 筋トレを始めてから6か月程度 |
筋トレ中級者 | 筋トレ6か月~2年程度 |
筋トレ上級者 | 筋トレ2年以上 |
つまりベストな筋トレのセット間というのは性別や経験値によって異なってきます。
低強度でやった場合は1~2分の休憩時間で済みますが高強度でやった場合や、筋トレ中級者以上の場合は、3分もインターバルをとらないといけません。
これを聞くと
「毎回セット間の休憩時間を3分もとっていたらそれだけで時間がとられてしまう」
と思いますよね。
ですので「短い休憩時間の欠点を補う方法」について解説していきます。
短い休憩時間の欠点を補う方法
先ほど筋トレ中級者以上はセット間の休憩時間が3分といいました。
これは短すぎると筋回復がまだ終わっていないため、最大の力を発揮できないからです。
最大の力を発揮できないということは、筋トレの質が下がるということですので、短いセット間の休憩時間でやるのはよろしくありません。
しかしこれの対象法というものがあります。
これは2020年のパウリス大学で「週2回の筋トレを10週間行う」という条件を統一し、4種類の休憩時間に分けて検証が行われました。
Longo, AR, Silva-Batista, C, Pedroso, K, de Salles Painelli, V, Lasevicius, T, Schoenfeld, BJ, Aihara, AY, de Almeida Peres, B, Tricoli, V,,,,,,
<休憩時間の分類>
Aグループ | 単純にセット間で3分休憩 |
Bグループ | 単純にセット間で1分休憩 |
Cグループ | セット間で3分休憩 Bグループの同様のトレーニングボリュームを行う |
Dグループ | セット間1分休憩 Aグループの同様のトレーニングボリュームを行う |
要は休憩時間を短くしたり、長くしたりしても、「重量×回数×セット回数」の筋ボリュームを統一することによって、筋肥大はどう変化するのかを見た研究です。
こちらが結果の図です。
つまり筋ボリュームを統一することによって、休憩時間により筋肥大には特に差はない、ということが分かっています。
休憩時間をいくら長くしても筋肥大には影響がないということです。
それよりも
「重量×回数×セット回数」の筋ボリューム
を増やすことが筋力増強、筋肥大には重要です。
とはいっても高重量を持ち上げた後、数秒後にまた同じ重量を持ち上げることは不可能ですよね。
ですのでここからは私がおすすめする「効率を良くするためのセット間休憩時間」を紹介していきます。
効率を良くするためのセット間休憩時間
セット数を増やす
まずはセット数を増やす方法から解説をしていきます。
セット数を増やすということはどういうことかといいますと、重量を上げたり、休憩時間を長くするということではありません。
負荷量を減らしてセット数を増やすという形でエネルギー消費量を抑えて、筋疲労が出にくい状態を作り出すということです。
大事なのは先ほどいった「回数×重量×セット数」の筋ボリュームです。
<例>
ベンチプレスを70㎏、10回、3セット、3分間の休憩
この場合の筋ボリュームは「70×10×3」で2100となる
⇩
ベンチプレスを40㎏、10回、5セット、1分間の休憩
この場合の筋ボリュームは「40×10×5」で2000となる
筋ボリュームはほとんど変わらず、これだけでも4分間の時間短縮ができるということは、ほかの筋トレをする時間があるということですので、その分効率のいい筋トレを行うことができます。
ここではセット数を増やし、重量を下げるというやり方を紹介しましたが
「重量を上げたり回数を上げるのはダメなの?」
と思うかもしれません。
もちろん筋ボリュームが変わらなければ全然いいです。
しかし重量を上げたり、回数をあげるのはセット数を増やすのに比べて精神的に負担が大きくなりますので私自身あまりおすすめしていません。
ですが「せっかく上げれるようになったのに重量を落としたくない」という方もいますよね。
そんな方のために紹介するのが「スーパーセット法」です。
スーパーセット法
「スーパーセット法って何なの?」
と思う方もいるかもしれませんがいたって簡単です。
スーパーセット法とは2つのトレーニング種目を連続して行い、セット間の休憩時間を最小限に抑えるやり方です。
このスーパーセット法には3種類あります。
<スーパーセット法>
・ペアセットトレーニング |
主動筋と拮抗筋の組み合わせ 【例】二頭筋をやった後に、三頭筋をトレーニングする方法 |
・スタッガードスーパーセット |
体の異なる部位を組み合わせた筋トレ方法 【例】二頭筋をやった後に、腹筋をやるなど異なった組み合わせ |
・コンバウンドスーパーセット |
同じ筋群のトレーニング種目を組み合わせる 【例】大胸筋のトレーニングでベンチプレスとダンベルフライを交互にやる |
この3つどれかのスーパーセット法を使えば重量を下げずに筋トレを効率よくすることができます。
私のおすすめは「ペアセットトレーニング」と「スタッガードスーパーセット」です。
この2つは効率よく違う部位を鍛えられるので筋力を分散でき、最大限の力で筋トレをすることができます。
「コンバウンドスーパーセット」もいいのですが、同じ部位を連続で鍛えるため、筋力がある方でないと負担が大きいので注意です。
これを聞くと
「筋トレは部位を分けてやった方がいいんじゃないの?」
と思うかもしれません。
確かに筋トレは部位を分けてやった方がいいです。
筋トレは部位を分けてやった方がいい、筋トレは毎日やってもいいのか、など詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
最後に:筋トレ中のセット間休憩時間を意識して筋肥大を目指そう!
ここでは筋トレ中のベストなセット間休憩時間を科学的な論文をもとに解説していきました。
<ベストなセット間休憩時間>
・女性の方なら男性よりも休憩時間は短くていい
・筋トレ初心者なら休憩時間は1~2分
・筋トレ中級者以上は3分必要
筋トレで3分も休憩していたら時間がかなりとられてしまいますよね。
そんなに時間をとられたくない、もっと効率的に筋トレをしたい、という方におすすめの筋トレ方法がこちらです。
<効率を上げる筋トレ法>
・筋ボリュームを意識しながらセット回数を上げる
・ペアセットトレーニング
・スタッガードスーパーセット
・コンバウンドスーパーセット
これらを意識して筋トレをすれば今までよりも筋トレの効果を最大限発揮できます。
「筋肥大をしたい」 「筋力を上げたい」 「理想の体を作りたい」
という方は是非このセット間休憩時間と、効率を上げる筋トレ法を参考にしてみて下さい!